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勃起時の陰茎が曲がること自体は、命にかかわる病気である事は少なく、多少の曲がりは誰にでもありますので全ての状態を病気と考える必要はありません。
しかし男性器には生殖器としての役割がありますので、曲がりが原因で性交渉が上手くいかない場合は、「屈曲ペニス」「陰茎湾曲症」という病気と捉えます。
よく過去のオナニーの仕方(床や机などに擦りつけていた、ずっと同じ方の手で握っていた等)が原因で曲がる様になったとおっしゃる方がおられますが、多くの場合陰茎の曲がりは先天性ですので、オナニーが原因となって曲がる事はありません。
ちなみに後天的に陰茎が曲がるものに「ペロニー病」があります。今まで数十年と陰茎が曲がる事はなかったのに、突然曲がってくるのが特徴で、白膜に良性のしこりができる事で発症します。
一般的に陰茎の曲がりは、方向を問わず20度を超えてくると、体位の工夫などでもカバーしきれず性交渉に支障が出てくると言われていますので、陰茎の曲がりが気になっている方は角度の参考にされてみて下さい。
陰茎の曲がりで下方向への曲がりは、最も性交渉に支障が出やすい方向です。
そもそも亀頭が前を向いていないので挿入自体が困難であり、挿入後も下を向く亀頭が膣壁を擦り上げることで相手が痛みを感じたり、曲っている分亀頭までの距離感がつかみにくく、油断するとすぐに抜けてしまいます。
痛いと言われたり集中しているときに膣から抜けて中断してしまったりすると、せっかくの雰囲気も壊れてしまいがちです。悩みのないセックスライフのためにも治療の検討をしてもよい状況と思われます。
さて、この下方向への曲がりですが、もちろん手術にて改善させることができます。
曲がっている部分の白膜を糸で縫い縮めることで、上下の白膜の長さを合わせて曲がりを矯正します。
亀頭が正面を向き挿入に問題がなくなり、ピストン運動もストレスなく行えるようになります。
体位に関しても制限がなくなり、パートナーへ痛みを与える心配もなくなります。
性交渉に支障が出るほどの陰茎の曲がりは、カントン包茎、真性包茎と並び、男性器の必ず手術をした方がよい状態のひとつに数えられ、これらを治すことはご自身のためのみならず、パートナーへの衛生面や痛みなどの配慮にも繋がりますので、若いうちに治しておくことをおすすめします。
屈曲ペニス修正は、完全な勃起状態を想定して矯正しています。
もちろん手術直後から矯正効果はでていますが、ご自身での矯正結果の確認には、完全な勃起状態が必要になります。
術後1ヵ月程度はどうしても勃起時の痛みが邪魔をして100%の勃起が難しいと思いますので、ご自身で確認ができるのは術後1ヵ月位からになります。
記事監修:神戸中央クリニック
院長馬場 幹治
男性器に関するお悩みや素朴疑問にお答えしています。