最終更新日:
公開日:
常識の範囲内のマスターベーションであれば、それによって陰茎が曲がる事はまずありません。
勃起は陰茎内部にある海綿体と呼ばれる組織が膨張することで陰茎が太く大きくなります。
しかし、スポンジの様な海綿体が膨張するだけでは硬さがでない為、海綿体を包む白膜という強靭な組織が海綿体を押さえつける事で内部の圧力が高まり硬くなります。
この時、膨張する海綿体に沿って白膜も均等に伸縮すれば真っすぐに陰茎が伸びますが、白膜に一部伸びない部分が存在すると、その部分を起点として陰茎が曲がってしまいます。
これが陰茎湾曲症(屈曲ペニス)の仕組みです。
この白膜の不均一というのは生まれつきである事が大半で、マスターベーションによって白膜に変化が起こる事はありませんので、右手でも左手でも曲がる事自体がありません。
ペニスが曲がる原因は、海綿体を包む白膜に伸縮しない部分が存在する事が原因です。
この、伸縮しないアンバランスな部分からの屈曲を改善する為には、伸縮しない部分の反対側の白膜を同じ長さになる様に縫い縮める事が必要になります。
曲がりを矯正する為に、外科手術が必要であるという事は、外からのアプローチで改善できる事はなく、ましてや自分で改善するという事はできないといえます。
屈曲ペニスの曲がり方向は、全方位可能性があります。
中でも「下方向」への曲がりが性交渉に最も支障が出やすいと言われています。
下方向への曲がりは、亀頭自体が下を向いているのでそもそも挿入がしにくく、挿入できたとしても抜けやすく、膣壁を擦る形になる為、パートナーが痛がる事もあります。
本来、勃起をすると真っすぐに伸びる陰茎ですが、海綿体を包む白膜に部分的な伸縮率の違いがある場合、伸びない白膜を起点に上下・左右に陰茎が曲がってしまいます。
例えば左側面に伸縮しない白膜が存在する場合、陰茎が左に引っ張られ曲がってしまいます。
治療方法としては、伸びない白膜とは反対側の白膜を糸で縫い縮める事で左右の白膜の長さを合わせ、陰茎が真っすぐ伸びる様に調整します。
治療すれば改善が可能で、見た目のコンプレックスや性交渉への支障が取り除かれます。
ただし、白膜を短い方に合わせて縫い縮めて真っすぐにしますので、屈曲ペニス修正は、どのような手術方法でも、陰茎が少し短くなってしまうという点には注意が必要です。
記事監修:神戸中央クリニック
院長馬場 幹治
男性器に関するお悩みや素朴疑問にお答えしています。