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陰茎の構造は、中心部から海綿体→陰茎白膜→筋膜→包皮の順に層になっています。
勃起すると通常時に比べてはるかに大きくなりますが、これは血液の流入によって海綿体が大きく膨張するからです。しかし海綿体はスポンジの様な組織ですので、ただ膨張しても柔らかいままです。
勃起時のあの硬さを実現しているのは、陰茎白膜が、膨張する海綿体を抑え込み内部の圧力を高めているからに他ならず、もちろん膨張する海綿体を破れることなく抑え込める白膜自体の強度も相当なものとなっています。
本来は膨張する海綿体に対して全方位均等に白膜が伸縮し、まっすぐに陰茎が伸びるようになっていますが、白膜の一部に伸縮しない部分があった場合、伸びない部分を起点として陰茎が引っ張られて曲がってしまいます。
この部分的な白膜のアンバランスさというのが陰茎が曲がってしまう大きな原因の一つです。
さて、右に曲がっている陰茎の場合ですが、曲がっている反対側の陰茎白膜に糸をかけて白膜を引き締め縫い縮めます。
こうする事で左右の白膜の長さが揃い曲がりが解消されます。
治療自体は問題なくできると思いますので、当院ホームページ写メール相談から勃起時のお写真をお送りください。
一度画像で状態を確認させていただき、治療費のお見積りも出させて頂きますので、お気軽にお問い合わせください。
屈曲ペニスはほとんどの場合、生まれつきである事が多いのですが、10代20代では曲がっていなかったのに、
30代40代から急に陰茎が曲がってくることがあります。
この場合は「ペロニー病」という疾患に分類され、陰茎白膜に良性(であることが多い)のしこりができ、その部分が起点となって陰茎が曲がります。
もちろんペロニー病による屈曲陰茎でも外科手術は可能ですが一つ注意しなければならない事があります。
ある程度曲がりきってから手術をするという事です。
陰茎が曲がり始めても、いきなり最大角度まで曲がるわけではありませんので、まだ曲がってきている最中に手術をしても、真っすぐになった所から再び曲がる可能性があり、そうなるともう一度手術をしなければならなくなります。
理想としては曲がり切ってから1年位は様子を見てそれ以上曲がる気配がなければ手術の頃合いかと思います。
尚、ペロニー病の場合は注射でしこりを柔らかくして改善を試みる方法もあります。一度お気軽にご相談ください。
ペニスが曲がっている方向で呼び方が変わることはなく、イメージで言えば陰茎の曲がり方で鋭く曲がっている場合は屈曲ペニス、カーブを描く様に曲がっている場合は湾曲ペニスというイメージでしょうか。
ただいずれにしても手術の仕方に大きな違いはありませんのでどちらの呼称でも間違いではありません。
余談ではありますが、曲がる方向として多いのは左右と下方向が最も多く上方向は稀です。
特に下方向の曲がりはご相談数も多く、最も性交渉に支障が出る方向ですので早期の改善をおすすめしています。
記事監修:神戸中央クリニック
院長馬場 幹治
男性器に関するお悩みや素朴疑問にお答えしています。